「チクる子がいて嫌だ…」という時どうするか
去年の新学期早々、息子(10)が
「一日中怒られるから、学校いくのやだー」
と言い出した。
「あんたが、いたずらばっかしてるからじゃないのー?」
と言うと、
「やってないことも怒るし、何で怒られたかもわかんないこともある」
と答えるので、よくよく話を聞いてみた。
どうやら席替えで近くになった女の子が一日に十回くらい
息子の一挙手一投足を先生にチクリに行き、その度に怒られるというのだ。
女の子は、息子以外の子のこともチクっているので
一日二十回以上も先生にチクりに行っているという。
チクる理由
そりゃー、学校に行きたくないのもわかるねぇ。
しかし、毎日毎日、一日二十回もチクってる子っていうのは、なんでチクってると思う?
息子「わかんなーーい」
まぁ、わかんないよね。
その子は、自分のことを認めてほしいんだよ、たぶん。
自分が言ったことを先生に聞いてもらえたら、自分のこと認めてもらったと思えるじゃない?
自分は、正しくて、役に立った感じがするんじゃないかな?
その子は、どこか良いところないの?
息子から見て、ここは、すごいなーというところとかさ?
息子「うーーん、良いところは、わかんないけど、〇〇にすっごい詳しいんだよ。
僕より〇〇について色々知ってるんだ!」
ほー、それはすごいね。あんたの好きな〇〇にあんたより詳しいなんてねぇ。
それって、直接、その子に「詳しく知っていてすごいねー」って伝えたことある?
息子「ないよー。すごいなーとは、思うし、〇〇の本借りたこともあるけどね。」
ふーん、そういう事はさ、ちゃんと口に出して相手に言うといいよ。
すごいな!と思ったらさ、言ったらいいよ。自分も言われたら嬉しいでしょ。
本当にすごいなぁと思ったことだけね。
本当に思ってないこと言うのは、「お世辞」っていうんだよ。
それはさー、だいたい嘘ついてんだろってわかるから、言われても嬉しくないしね。
本当に思ったことだけ、伝えた方がいいんだよ。
明日、その子に「〇〇のこと良く知っていて、すごいねー」って言ってみなよ。
チクリはゼロに
毎日バタバタしている私。
仕事もゴタゴタ、三人の子らが順番にあーだこーだと問題を持ちこむので
その話は忘れていた。(って、忘れんのかよ、かーちゃん!)
次の日か、その次の日だったか、息子が
「ママ、全くチクられなくなったよ。だから怒られなくなった。
自分が、本当にすごいなぁと思うことだけ、すごいねぇって言った。」
と、ちょっと嬉しそうに報告してきた。
へー、よかったじゃん。
本当にすごいなぁ、って思ったことを相手に伝えられたなんて、やるじゃん。
いい男だな、お前さん。親の顔が見たいなーーー、鏡持って来い鏡!!
って言ったら、
「また言ってるよ、出た、ママの自画自賛!」と言って、どっかに走って行っちゃった。
チクられなくなったこと、や怒られなくなったことの解放感と共に
認められた相手が嬉しそうだったことが、嬉しかったようだった。
自己肯定感
内閣府が出している「子ども・若者白書」でも日本の若者は諸外国に比べて自己肯定感が低いという結果が出ている。
自己肯定感を日常的に高め合えるコミュニケーションを習慣にしていけたら、子どもも学校ももう少し楽しくなるんだろうね。
人間は環境に影響されるものだから、
自分の子だけ伸ばそうとするのは、効率が悪い。
自分の子が周りの子を認め、伸ばせたら、結果的に皆で伸びるし、伸びも大きい。
学生時代の塾講師バイトのクラスの子ども達でも、我が家の兄弟間でも、そういう化学反応を起こせる仕掛けをひそかに実験してきた(笑)
チクリ問題が、小学校だけじゃなくて保育園や中学校でも結構あるよ、という話を耳にしたので、
我が家のチクられ対策その1をシェアしてみた。
教師や親などの大人が、チクリに反射的に反応して怒っちゃう問題については、また別問題なので、いずれまた書こうと思う。
ということで・・・ごきげんよう~。