当たり前を当たり前に、のその先に。
くたびれ果てた週末、
エナジーチャージしよっ、と
花屋さんで黄色いガーベラ一輪と菜の花一本、の小さな小さな花束を買った。
レジに持っていくと店員さんが
「弱っているので取り替えますね」
というなり、新しいガーベラを一輪もって来てハサミでシャキシャキと短く切り、花束をほどいて手早く花束を作り直してくれた。
何だか、自分の弱ったところを
お取り替えしてもらったような気がした。
お金を払うとき、
「私も弱ってたから、お花を取り替えてもらって、私まで元気出ちゃった、ありがとう」と店員のお姉さんに言ったら、「え?」と不思議そうな様子だった。
彼女にとっては、どんなに安い小さな花束も元気のない花があれば、取り替えるのが当たり前のことなのだ。
そして、それが、この花屋さんのいつものやり方なのだ。マニュアルなのだ。
決まったマニュアル
優しい子に育てたい、心ある対応の出来るスタッフを育てたい、
と私を含め、多くの大人は、家庭や学校、会社で腐心している。
朝礼で「命を大切に」「友達を大切に」と
ただ語られる言葉が、子どもに届いてないな、
と感じていた。
「じゃあ、どうしたら良いのかねぇ」と、
色んなお母さん達と話しもしてきた。
他人に優しくする、とか
自分を大切にする、を教えるのは、
当たり前をきちんとやる、を教えることなのかもね。
花屋のお姉さんが、
不思議そうな顔から嬉しそうな顔に変わるのを見ながら思った。
マニュアル対応、というと良くない印象で語られがちだけど、当たり前のことをマニュアル化して行なうその先には、思いやりがあるんだな。
挨拶とか、早寝早起き朝ごはんとか、
靴を揃えるとか…ささやかだけど大切な当たり前。
それが色々な問題を溶かしていく、近道なのかもしれない。
当たり前の徹底
昔お世話になったベンチャーキャピタリストの
「当たり前のことを当たり前に出来る経営者が、成功するのだ」
という言葉を思い出した。
とてもシンプルだけど、結構難しい
この「当たり前」を徹底することを
新年度のテーマにしたいと思う。
ちいさな家庭の経営者のひとりとして。