空気を読まない力

ゴミ捨てに行く時、エレベーターが来ないことがよくある。

そんな時、他にゴミ捨てに行く人が居合わせると

大抵「エレベーターの動き、もっと考えて欲しいですよね〜」と言う話になる。

私も「ほんとにねぇ〜」と困ったように相槌打つ。

誰と居合わせても、同じ。

デフォルト設定のご近所会話。

この間

ゴミ捨てで一緒になった人の

目の前でエレベーターが行ってしまうのを見て

「エレベーター行っちゃいましたね〜」と

声を掛けた。

ゴミ捨て時のデフォルト設定「困りましたね」モードで。

すると違うテンションで

「でも、いつでもゴミを捨てられるのは有り難いですよね」という明るい声が返って来た。

思わず顔をあげて、「ほんとに!ほんとうに有り難いですよね!」と同意した。

空気が変わった。

何となく「困りましたね」モードに従っていた自分。

無意識に空気読みすぎていたな。

何年も前、柔道の谷亮子さんが

「母親業との両立大変ですよね〜」と

しつこく言うインタビュアーに対し

場の空気が悪くなるほどに

「いえ、全然大変じゃありません」

と否定していたのを思い出した。

「大変です」というネガティヴな答えを

場が期待する中

無難に流されない姿が印象的だった。

空気を読まず

空気を変える。

心に留めたいな。