性的被害に子どもが気付くには時間がかかるから
息子の小学生時代の担任が逮捕された。
ニュースによれば、中学生に売春を持ちかける書き込みをしたり、裸の画像を送らせたりしたらしい。
担任だった当時も性的な懸案事項があって
複数の保護者と共に教育委員会に話をした。
別件で責を問われて副担任に降格した時期で何処もかしこもキャパオーバーだった事もあり問題にならなかった。
結局、着任したばかりだったが1年で転任。(前任校も1年の勤務だったが、、。)
問題を解決しないままの幕切れに後味の悪さと、転任先への申し訳なさが残った。
それから4年が経ち耳に入った逮捕のニュースに、この4年の間に嫌な思いをした子どもたちが何人いるのだろうかと苦しくなった。あの時もっと何か出来なかったのか、と。
4年前に問題が放置されてしまったのは、別件の為に学校や教育委員会、我々保護者達の意識もリソースも割かれてしまったから、というのが一番の原因だ。
一方で、女子のみをおんぶする、膝の上に座らせる、太ももや周辺を触る等という行為を小学4年の子ども達が性的な目的による行為と認識していないという事があった。
男子の保護者の一部が「教師に取り入る女子力」と揶揄した為、声を上げずらい状況となったというのもある。
しかし、何より担任による一連の行為を許し続けてしまった背景に、子どもが性的被害と認識しなかったことがあった。
多発する裸の画像被害も子どもの認識がない場合が結構あるという。
気付いた時の衝撃
私は小学生時代の友人が性的被害に遭った際、様子を何度も詳しく聞かされたが、それが単なる暴力ではなく性的被害である事に中学生になってから初めて気付いた。
友人自身も武勇伝のように語ったり、私を通して周囲に語らせたがったりしていたから、低学年で意味が分からなかったのだと思う。
中学生になって初めて気付いた時、友人の話、大人や先生の普段と全く違う様子や、警察の見回り等、記憶の点と点が一気に結び付いて急に恐ろしくなったのを覚えている。
性的被害に子どもが気付くのには時間がかかる。
だからといって、先回りして恐怖を煽るような知識までを与える必要があるとは思わない。
性的被害に子どもが気付くのには時間がかかる、
ということを周囲の大人が知っているだけで防げる被害もあるのではないかと考えている。