子どもの幸福を願うならコミュ力を贈ろう 「コミュニケーション力豊かな子どもを育てる 家庭でできる51のポイント」by菊池省三

実は、毎日、毎日、葛藤しながら、
学級崩壊したクラスと半壊クラスに我が子を送り込んでいる。本当に心身共に疲れる…。

先生方が奮闘しているのを知るだけに
安易に崩壊などという言葉を
使いたくない。

しかし、授業が成立せず、
子どもたちの間にも先生に対しても
暴力と暴言のある教室は
やはり崩壊しているとしか言えない。

崩壊の原因は複雑多岐にわたるが
大きな原因のひとつは子どものコミュニケーション力の無さだ。
本来、家庭で培われるべきコミュニケーションの基礎力が不足している。

コミュ障、という言葉が使われるようになってどの位だろうか。。。

これからの時代を生きる子どもの
幸福度は
学力以上にコミュニケーション能力
に左右されるのだと思う。

立て直し

学級崩壊立て直し人の異名を取る
菊池省三先生が
家庭でコミュニケーション能力を育てるための本を出してくださった。

「我が子が学級崩壊に一役も二役もかっているが、どうしたらいいかわからない」

という保護者の声をよく聞くが、
そういう場合にも効果的だと思う。

各家庭がこの本を読み実践すれば
親が交代で教室の後ろに立つよりも効果があるかもしれない。

すべての子どもが
幸福になるために身につけるべき
コミュニケーション能力の基本が
凝縮されている。

実に実に、実用的な実用書なので
平和な学級に通う子どもwを持つ親にも必見だ。

価値ある言葉

「コミュニケーションもスポーツと同じで、トレーニングすることが必要です。」

と菊池先生は仰る。

これは、今、どんなにコミュニケーションが苦手でトラブル続きな子どもにも幸福が約束されている、という福音だ。

私は菊池先生が提唱する価値語
(子どもの中に蓄えられる事で子どもの力を最大限引き出すポジティブな言葉のことだが)の中でも

「一人が美しい」

という言葉が好きで、
よく子どもらに伝える。

つるんでなくていいんだよ、

ひとりでも良いと思う行動をとっていいんだよ、

というメッセージを届けたくて。

本書にも
「言葉は実感と結びついて初めて生きたものになる」

とある。

「一人が美しい」という価値語を知ることで

子どもは一人で美しい行動を取る勇気を得るのだ。

そして、自分の中に実感の伴った価値語を蓄えていく。

それこそ、激動の未来を生きる力だ。

自信

菊池先生の

「学級崩壊の原因は、自分に( )がないから」

という問い。

答えは「自信」。

今、まさに学校で平成の尾崎豊か?スクールウォーズか?という状況を目の当たりにしている中、

観察し続けた結論もやはり、

荒れる子らは
自己肯定感が不足している、
ということだ。

そして、それは彼らのせいじゃない。

本書の中で
「ビリギャル」で知られる坪田信貴先生の

「やる気を伸ばすのには、自信と居場所と感謝だ」
という言葉が紹介されている。

自信と居場所と感謝、をどのように我が子に持たせたらよいのか?

その答えは、この本の中にある。

この本を読んで、我が子だけでなく
周りの子どもにも実践していく人が増えたら、日本の未来もきっと良くなる。

毎日、疲弊している私だけど
心ある保護者仲間や先生方と共に
やれることから
動いている。

どうか、みなさんも
やれることからご一緒に。

まずは一読。