子どもの心を病ませないヒントが
photo credit: TANAKA Juuyoh (田中十洋) via photo pin cc
「まったく、わからない・・・」
北海道は、アイヌの言葉での昔ばなしの語り。
そして、沖縄は、八重山の言葉での昔ばなしの語り。
全国から集った語り手が、順に、北海道から沖縄までの昔ばなしを、それぞれの土地言葉で語るのを聴いた。
居ながらにして、列島を縦断しているかのような、土地言葉のシャワー。
言葉の音の、リズムの、醸し出される空気の多様性に引き寄せられるように、
会場の皆が、前のめりになって話に耳を傾けている。
秋田県田沢湖で開催された「昔ばなし大学20周年記念大会」でのこと。
(みんな違って)
日頃、いわゆる標準語と呼ばれる言葉を使って暮らしている自分。
全国の様々な土地の言葉で語られる昔ばなしを聴いているうちに、眉間の力が抜けていくのを感じた。
子ども番組で、金子みすゞの詩が繰り返し流れるのを聴き
「みんな違って みんないい みんな違って みんないい ♪」と
子どもらと一緒に歌っているのもいいけれど・・・。
実際に、目の前に、多様な言葉、しかも母国語である日本語の未知のバリエーションを知った時の、
なんとも言えない、豊かな気持ち。誇らしい気持ち。
速さも、大きさも、リズムも、色々。
みな、それぞれに美しい。
みんな違って、大丈夫だよ、OKだよ、という消極的な感じじゃない。
みんな違って、ほーんと素晴らしい!! という積極的に嬉しい気分。
あー、これを子ども達に味あわせてあげたいな、と思った。
世界に羽ばたく、これからの子ども達みんなに。
包容力ある自分の国の言葉の豊かさ、誇れる文化を。
(病ませないヒントが)
土地の言葉で語られる昔ばなし、を聴いて
笑ったり、しんみりしたり、しているうちに、
最近、子どもを病ませない生活や教育について、色々な人と話していたことと
つながった。
それは、自分の軸を持つのを助けることに昔ばなしが効く、っていうこと。
具体的な細かいことは、そのうち少しずつ書いていこうと思う。
まずは、子どもの前に親が、伝承されてきた文化の恩恵にあずかって
ゆったりするのが、子どもにとってもいいよね、と感じたので、
先に、自分がゆったり楽しみつつ・・・。
そして、
家でも
かしましい母と女兄弟に囲まれて
ペースも音も、意味も不明な言葉を口にする息子を
沖縄の言葉、思い出しつつ、
のんびり~と意味わからなくても(笑)
聴いていようと思ったよ。
そう、急かさずにね。