息子が下僕でもいいじゃぁないか、と思える母になろうか
殿方の三歩後ろを歩く、昭和の大和撫子とはワタクシのこと。
自己主張の弱い息子(6)に不満です。
誰にでも優しいのは、いいけれど、優しいだけじゃ生きていけないって誰かも言ってたよ。
息子の気が優しすぎて心配、というのは非常によくある悩みだと、保育園でも学校でも聞く。
社長や部長や、酋長や船長にならずとも、リーダーシップは必要だ。
家庭をひとつ持つだけだって、必要でしょ?
自分に対するリーダーシップだってさ、なーんて思ってた。
<譲りすぎ>
保育園時代から、周りの要望を聞き入れすぎる息子に担任の先生が
『友達に「玩具を貸して」と言われても、使っているなら後で貸してあげればいいんだよ』
と繰り返し諭してくれた。
家では、三人兄弟だから競争し、主張し、大ゲンカなのに外では、譲ってばかり。
周りの子に「何をどうしたいのか?」といつも尋ねている息子を横目に「ま、そのうち譲れない物が出来た時、譲らなくなるでしょう」と諦めていた。
<そんなある日>
ふとつけたテレビで、演出家の宮本亜門さんが
膝ついて、劇団の若手に話を聴きながら、作品をつくりあげる姿を見た。
「演出家は舞台の総責任者ではあるが、上に立つのではなく、役者と同じ目線に立ち奉仕することが仕事だ」
と言う。
職場やプロジェクトのメンバーを支援して、目標達成に導く、奉仕型のリーダーシップ
Servant Leadership (サーバント・リーダーシップ、Servantは家来、下僕、女中等の意。)
については、前から仕事に関する知識として意識していた。
でも、肚に落ちてなかったんだね。
<新しい時代だもの>
時代が大きく動いていることを感じつつ、
旧来の価値観を持ったまま、子どもを見ていた自分を発見して、ちょっとゾッとした。
男の子は、もっと強くなきゃ、みたいな…。
そのために、
町を歩いていると、あちこちで、小さな男の子に「息子くーん!」と声を掛けられ慕われる姿を
見落としていたな。
息子が生きていくのは、これから始まる新しい時代。
自分の凝り固まった価値観で、育てるのは危険だな、と改めて思ったわ~。
社会で育て、息子よ!母を頼らず、他人に育ててもらってくれ。
そして、
息子よ、大いに皆に奉仕してくれたまえ!(笑)
かくいう私も実際は
夫の三歩先をスキップして歩いて
「なんか、楽しそうね~」と言われてる昭和の女。
新しい時代は、もう既に始まっている。