思春期反抗期の隣にも詩がいます。『そんなとき隣に詩がいます』by谷川俊太郎・鴻上尚史

中3女子、中2男子、小5女子の思春期反抗期のエネルギーに満ちた我が家。

四十路の母さん、若干おつかれです。

布団にごろごろしながらカフネブックス開店パーティの時に入手した『そんなとき隣に詩がいます』を読む連休中日。

鴻上さんや谷川さんの言葉が好きで、学生時代からずっと心に置いてきた。

鴻上さんが、シチュエーション別に谷川さんの詩を処方してくれる、なんて最高、と店頭で見てすぐお持ち帰り。

鴻上さんがあげたシチュエーションは次の通り。

「さみしくてたまらなくなったら」「毎日、しかめっつらだけになったら」「愛されなかったら」「愛されたら」「大切な人をなくしたら」「家族に疲れたら」「戦争なんて起こってほしくないと思ったら」「歳を重ねることが悲しくなったら」「ことばと仲良くなりたいなら」「おっぱいが好きなら」「生きるパワーが欲しくなったら」「詩が好きになったら」

それを折に触れて、開いているのである。

隣の部屋で、PCやスマホばかり見ている息子に

「ちょっとー、ちょっと来て、これ読んでー」と言って

「生きるパワーがほしくなったら」という項を開いて手渡したら

「生きる」と「絶望」の二篇を朗読してくれた。

やっぱり、詩は朗読してもらうといいねぇえええええええええ、と言うと

もう一篇読んでくれた。

半分声変わりしている声での朗読

「生きているということ

今生きているということ…」

なかなか味わい深い。

わたしも

それを聴いていた小5女子が

「わたしも読みたい」と言ってやってきて

「毎日、しかめっつらだけになったら」の処方箋

「うんこ」「おしっこ」の二篇をけらけら笑いながら読んでくれた。

あまりに楽しげに読むので、こちらもつられて笑う。

そういうわけで、四十路の母さんに生きるパワーが充填されて、しかめっつらが消えた。

よく効く処方だ。

詩っていいな。

そして、声を出すこと、声を聴くことっていいな。

彼らは、気づいているだろうか、

思春期反抗期の隣にも詩がいます。