なめこを捨てる日のための「なめこアプリ」

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photo credit: Zarko Drincic via photopin cc

「だめだぁ!気になっちゃう!これはだめだぁ!」

そう言って、娘(8)は自分のipadに入っていた「なめこ」育成ゲームアプリを消去した。

小学校で「なめこ」とやらが流行しているらしいのは知っていたが、

家でも子ども達が「ななななななな、なめこ~♪」と歌い踊り出し、

近隣のコンビニや文具店でも「なめこ」グッズをよく目にするようになった頃、

娘の希望により「なめこ」をひたすら育てるなめこ育成ゲームのアプリ(無料)をインストールした。

一度ゲームを始めると、延々と「なめこ」が生えてくるゲーム。

栄養や、日当たりや、湿度やらに気を配るとレア「なめこ」が生えたり、沢山収穫出来る。

子ども達が、あまりに「なめこ」に夢中なので、自分もiphoneに入れてみた。

〈いきもの〉

枯れる!

3人の子どもすら枯れさせそうなギリギリの日々を送る私。

「なめこ」アプリを開くのを1日も2日も忘れて、開くとそこは「枯れなめこ」が山ほど生えている!

まめに、世話をしなくては「なめこ」は枯れる。

素敵なレア「なめこ」を収集するなど遠い夢・・・。

母は子どもだけでなく「なめこ」まで枯らすのが嫌で、早々にアプリを削除。

かわりに、娘がいつまで「なめこ」育てんのか観察。

〈たまごっち〉

娘はというと、わりとマメに世話をして「なめこ」を順調に収穫、収集。

ちゃんと世話すると「なめこ」も増え、レア「なめこ」が増えると設備投資もできて楽しい。

溜まったポイントでipadの壁紙をゲットして、母に見せびらかしたり・・・。

そのうちに・・・

漢字練習のアプリで、漢字を練習しだしても「なめこ」が気になる・・・。

ipadを使う時間に制限があるのに、つい「なめこ」を覗いて、

母に睨まれ「えっと…目覚ましかけようと思って…」と見え透いた嘘をつき「ふぅーん、なめこ目覚まし?フフフ」と嫌味を言われる。

・・・

そんな日々を経て、娘は、世話している「なめこ」に振り回される自分に気付いたらしい。

「だめだぁ!気になっちゃう!これはだめだぁ!」

そう言って、娘(8)は自分のipadに入っていた「なめこ」育成ゲームアプリを消去した。

そういえば、

似たようなこと、あったよねーーー。「たまごっち」だよ、たまごキャラ育てる「たまごっち」。

あの時は、世話しないとすぐ死んだり、家出したりで、結局電源切ったんだっけ・・・。

自分が振り回されていること、振り回されているもの、に気付く練習。

自分を振り回すもの、を自分で遠ざける練習。

簡単には身につかぬ、自分をコントロールする練習できる良いアプリですな!

なななななな、なめっこ~♪ 

ちなみに、

娘は今、本物のブロッコリースプラウトを育てている。